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頭部

脳挫傷
頭部をぶつけた衝撃によって起こる、局所的な脳組織が挫滅した状態をいいます。

脳震盪
頭が揺さぶられた状態になり一過性の神経機能麻痺な状態をいいます。

頚部

外傷性頸部症候群
いわゆる「むち打ち」状態なことで、その名のとおりムチがしなるかのように頸部への負担が一気に増した状態で、きちんと治療しないと天候や時期により痛み、違和感が増幅することもあります。

バーナー症候群
頭や頸部に瞬間的に強い外力を受けた際に起こる一過性の神経障害をいいます。

肩関節

野球肩
野球での投球動作時に起こる症状の総称。以下の3つの症状が特徴的です。

ベネット損傷
投球後のフォロースルーなどの際に関節包の後方が引き伸ばされ、付着部周辺に起こる症状をいいます。

SLAP損傷
肩関節を構成する関節唇の損傷。主に投球動作の振りかぶった状態(コッキング期)からボールを離すまでの(リリース期)間に痛みを生じます。

リトルリーガーズショルダー
上腕骨近位にある骨端線に起こる症状。野球選手の中でも、小中学生に起こりやすい重症な傷害の一つです。骨端には成長軟骨と呼ばれる弱い部分があるために過度な運動、衝撃が加わると長期の安静が必要になるケースもあります。

水泳肩
腕をかく行為(腕を回す)の繰り返しが原因で肩から肩甲骨周辺の筋、腱の炎症をいい、肩、肩甲骨の可動域が狭くなり筋肉の萎縮が起こります。

テニス肩
サーブやスマッシュなど「腕を振り上げる、振り下ろす」などの動作を繰り返し行うことにより起こる周辺の筋、腱の炎症をいい、やはり日頃のストレッチ、アフターケアが大事です。

ゴルフ肩
肩の内旋の動作のオーバーユースが原因。肩甲骨周辺の筋肉の硬さや、ストレッチ不足なども原因の一つだと考えられます。

バレーボール肩
テニス肩同様に、アタックやサーブによるオーバーユースが原因でストレッチをすることにより解消されやすい症状です。

肘関節

野球肘
ピッチャーによくみられる代表的な肘のスポーツ傷害の一つ。練習をハードに行い、一日の投球数も制限せずに投げ続けることもリスクをあげてしまいます。初期の状態では投球時に痛みが生じ、肘の内側に付着する屈筋群の牽引力にて痛みを誘発します。さらに症状が進むと軟骨部分が剥がれる状態、すなわち骨折を生じてしまいます。

テニス肘
肘の外側から肘頭にかけて生じるスポーツ傷害。テニスに限らず、バドミントンや卓球でも起こります。前腕伸筋群が付着する上腕骨外側上顆付近に痛みを生じ、「ドアノブを回す」や「雑巾を絞る」など手首を回す動作で誘発します。

ゴルフ肘
テニス肘の反対側、上腕骨内側上顆に付着する屈筋群の牽引により生じる症状。プレーする前、後のストレッチが重要です。

上肢

上腕二頭筋長頭腱炎
こぶを作る筋肉。その名の通り『長頭』と『短頭』の二頭で構成され、『長頭』が上腕骨にある結節間溝(けっせつこんこう)と呼ばれる溝を走行しますが、その場でほぼ90°に曲がり解剖学的にもストレスが掛かりやすいため、オーバーユースにより炎症を起こします。いわゆる「バレーボール肩」や「テニス肩」と呼ばれます。

手指関節

ドケルバン病
手首の母指側にある腱鞘とそこを通る腱(短母指伸筋腱•長母指外転筋腱)に炎症が起こった症状。腱鞘炎の中でも「狭窄性」と呼ばれ、難治性の腱鞘炎の一つ。母指を握り小指側に曲げると痛みが増大するのが特徴。母指のオーバーユースが原因。赤ちゃんにミルクをあげる際に頭を抱える角度が一番誘発されます。

キーンベック病
手首を構成する8つの小さい骨の一つ、「月状骨」に起こる粗血性壊死。手首への負担が繰り返されると起こりやすいと考えられています。

腱鞘炎
いわゆるオーバーユース。腱を押さえる役目の腱鞘(トンネル状)に起こる炎症症状。繰り返しの摩擦により起こりやすいと考えられています。

突き指
指先をぶつけて関節やその周囲の軟部組織を損傷することをいいます。重症だと骨折を伴うことも少なくありません。関節の側方にある側副靭帯などによる剥離骨折や成長期のお子さんに多い骨端線離開などでは手術になってしまうケースも多くありますので要注意です。以前は『指先を引っ張るといい』と言われていましたが、まったくの迷信ですのでしてはいけません。

腰部

椎間板ヘルニア
脊椎の下部にある腰の部分を「腰椎」と呼びます。通常5つあり椎骨の間にある「椎間板」と呼ばれる軟骨性にクッションが加齢的、急性的に潰れてしまい中にある髄核が飛び出してしまった状態をいいます。飛び出ただけではそんなに自覚症状はありませんが、髄核が後ろを走行している神経を圧迫することにより様々な神経症状を呈してしまいます。レントゲン検査だけでは判定診断はできないため、MRIなどの精密検査を行うのが通常です。

腰椎分離症•すべり症
まず、分離症とすべり症は別ものですが、一般的に分離症に付随する形で症状を呈します。「分離症」とは椎弓と呼ばれる上下の椎骨を連結させる部分におこる疲労骨折の一つで、少年期に罹患すると長期にわたる運動禁止が基本になります。骨折部分が離れたままの状態で成長すると連結が滞るため筋力の低下などにより椎骨部分がすべってきてしまいます。これが『腰椎分離すべり症」と呼ばれる理由です。なかには分離症を呈さずに加齢や椎間板の変成によりすべってしまう「無分離すべり症」もあります。やはり腰痛がきっかけで分かるケースがほとんどです。

筋筋膜性腰痛
特に椎間板や椎間関節などに原因がなく、体幹を支える筋肉の堅さや筋力低下に起因するいわゆる腰痛のことです。筋肉やそれを包む筋膜に傷が入ることにより痛みを発します。鈍痛や重さを感じる痛みもこの一種です。

腰椎圧迫骨折
若年者には起こりにくいですが、尻もちや転倒をした際に脊椎に突き上げ感や身体の重みにより骨自体が潰れてしまう症状です。しびれなどの神経症状がなければコルセットを着用しての安静が必要です。

股関節

大腿骨頭すべり症
子供が股関節付近を痛がる症状の中でも特に重篤な症状です。大腿骨骨頭にある骨端線がズレてしまい滑ってるように見える症状です。成長に影響がありますので早期発見、早期治療が大事です。

臼蓋形成不全
股関節を構成する骨盤部分の受け皿である「臼蓋」の形成が、なんらかの原因で変成してしまった状態。初期症状太ももの痛みや腰痛などの訴えがあるため見落とされやすい症例です。症状すすむと変形性股関節症に移行しやすいので要注意です。

ペルテス病
幼少期の活発な子に起こりやすい症状で、大腿骨骨頭の血行障害により起こる骨の壊死を来す疾患です。はっきりとは原因は分かっていませんが、男の子に多いとされています。こちらも早期発見、早期治療が最も大事な症状です。

膝関節

オスグットシュラッター病
「押すとグッと痛いから」でしょ?と言われますが全く違います。オスグットさんとシュラッターさんが同時期に発表したため名付けられました。成長期におけるスポーツ傷害の中でも代表的な症状で、膝の膝蓋骨下にある頸骨粗面に付着する大腿四頭筋の牽引により骨に機械的刺激が加わることで骨が盛り上がったように呈する症状です。小中学生のスポーツを盛んにおこなう男子に多くみられますが、女子でも起こりうる症状です。大腿部のストレッチが有効です。

ジャンパーズニー、膝蓋靭帯炎
ジャンプ系の競技を行う選手によくみられ、膝蓋骨(お皿)の直下にある膝蓋靭帯での炎症を伴うスポーツ傷害。大腿部のストレッチ不足やオーバーユースが原因で起こります。

腸脛靭帯炎
別名ランナー膝といいます。臀部の「大臀筋」と大腿前面にある「大腿筋膜張筋」が合わさり大腿外側に腸脛靭帯として位置します。その下部にある腱部分が大腿骨と擦れることにより起こるスポーツ傷害です。発生までにある程度の負担が重なった状態で発症するため、しっかりとした処置、安静を怠ると難治性になってしまいます。

棚傷害
膝を屈伸をすると「パキパキ」と鳴るといって来院される子供が多いのが特徴です。膝蓋骨と大腿骨の間にある滑膜の一部が棚のようにせり出して挟み込むことでおこる症状です。内視鏡にて切除手術を行うケースもあります。

鵞足炎
膝の内下方にある、縫工筋(ほうこうきん)薄筋(はくきん)半腱様筋(はんけんようきん)の3つが合わさり付着する部分が鳥の足の様に見えるため鵞足(がそく)と呼びます。その鵞足に起こる炎症した状態を鵞足炎といい、陸上やサッカー選手に多くみられます。

膝蓋骨脱臼
骨の構造上、女子に多くみられる症状で、一度脱臼を起こすと繰り返し外れてしまう「習慣性脱臼」に移行することが多いのが特徴です。膝蓋骨はほとんどが外側に脱臼しその後は不安定感が拭えない状態になってしまいます。

半月板損傷
膝を構成する「大腿骨」と「頸骨」の間にある軟骨性のクッション。内側と外側に二つ存在し、その名の通り半月の形をしています。どの競技でも起こりうる怪我で、過度な捻りや圧が加わった状態での曲げ伸ばしでねじ切れてしまう状態をいいます。内視鏡での手術が一般的に行われます。

円板状メニスクス
通常は半月の形をしている半月板が、発育途中になんらかの原因で円板状なってしまった状態をいいます。
本来は無い部分に軟骨があるため、損傷する率が上がり軽微な外力でも損傷してしまうことが多いです。
切除術を行うことが一般的です。

前十字靭帯、後十字靭帯損傷
半月板と同様に膝の中に存在し、大腿骨と頸骨を結ぶ靭帯をいいます。接触プレーが多い競技での罹患率が多く、スキーやスノーボードでも多くみられる傷害です。かなりの不安定感を呈しますが、まれに靭帯が断裂したのを気づかず数十年過ごし、変形性膝関節症になって初めて知ったという患者さんもいます。
若年者であれば再腱術や人工靭帯への置換術など手術を行う可能性が高い症例です。

内側側副靭帯、外側側副靭帯損傷
半月板同様に膝を構成している「大腿骨」と「脛骨」を支える靭帯をいいます。内側と外側にそれぞれあり膝がぶれないように支えるバンド的役目の靭帯です。捻るように膝に外力が加わると断裂を起こす場合もあり、日常生活では膝の曲げ伸ばしや横の移動にて痛みが増すことがあります。内側側副靭帯は内側半月板に付着していますので合併した損傷が見受けられますので要注意です。

下肢

シンスプリント
当院への受診は春先の新一年生にとても多く見受けられます。脛骨(すね)の内側に接地時に強い痛みを伴うのが特徴で、悪化すると歩行にも影響が出てしまいます。特に脛骨の下三分の一に痛みがあるのが特徴で、そこに付着するヒラメ筋の牽引が原因と考えられていますが、あまりストレッチをしないでの激しい運動や、土踏まずのアーチが低下している状態(扁平足)も原因の一つと考えられます。

アキレス腱炎
いわゆるふくらはぎにつく腱をいいます。人体の中でも最も太い腱で歩いたり走ったりやジャンプ系の動き、すなわち足の動きに重要な働きをしますが最も弱い腱でもあります。アキレス腱に負担が蓄積されるとそこに炎症を起こした状態をアキレス腱炎と呼びますが、一瞬の力が腱に掛かってしまうとアキレス腱断裂を生じるケースもあります。当院受診者の中で『バレーボールをプレイ中に一歩後ろに下がっただけでアキレス腱断裂』を起こしてしまった患者さんがいらっしゃいます。

アキレス腱周囲炎 アキレス腱滑液包炎
アキレス腱炎に類似している症状で、アキレス腱周囲炎とアキレス腱滑液包炎があります。アキレス腱には痛みは無いけれど、周囲の軟部組織に痛みや炎症を生じるアキレス腱周囲炎。アキレス腱の円滑な動きをサポートしている滑液包に痛みや炎症を生じるアキレス腱滑液包炎があります。痛みに場所に多少の違いはありますが、メカニズムはほぼ同じと考えられます。

足関節

踵骨骨端症 Sever病(セバー病)
セバー病(参考書によってはセーバー病やシバー病とも呼ばれます)はオスグット病やシンディング•ラーセン•ヨハンソン病などと同じ成長期に起こりやすい骨端病の一つで、踵骨に付着するアキレス腱の牽引力により踵部分に痛みを生じます。主に小学低学年から中学生までの活発な子に多く見受けられます。時期的には秋から冬にかけてのマラソン、持久走大会の練習期間に来院される子供が多いです。きちんとストレッチもせず体が硬いまま走り出したり、アフターケアを怠りと、繰り返しアキレス腱の牽引が加わり骨の弱い部分に痛みを生じ症状です。

足底筋膜炎
足の裏、すなわち足底には多くの筋肉があるのをご存知でしょうか。指を曲げる、アーチを作る、足を伸ばすなどの動きを司る筋が約10種類もあります。そこに過度な負担がかかることにより痛みを生じると歩行痛や足の負担がなかなか取れにくくマラソン選手や陸上選手に多くみられます。扁平足やサイズの合わない靴を履く人にもなりやすい症状です。

いわゆる捻挫
捻挫とは「骨と骨の間に起こる急激な捻れ、あるいは激しい外力による関節周辺の関節包や靭帯の損傷をいう」と定義されています。ようは関節を損傷して、骨折や脱臼が無ければ捻挫ですよ。ということです。ちなみに脱臼とは「関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全または不完全に転位して関節の生理的相対関係が失われた状態」と定義されています。脱臼をして骨が元の位置に戻った状態は捻挫になります。足を捻った、くじいたとはすべて捻挫ですのでお間違いなく。よく『骨折していなかったから良かった』とおっしゃる患者さんがたくさんいらっしゃいますが、捻挫の方が長期に掛かってしまうことも少なくありません。靭帯損傷の度合いによってはギブス固定を余儀なくすることもありますし、『これくらいならすぐ治るから治療しなくっていいや』と長い間放置し、痛みがずっと取れないと数ヶ月後に受診される方も多いのが現実です。捻挫こそ直ちに受診されることをおすすめいたします。

フットボラーズアンクル
サッカー選手に多く見受けられる症状で別名、衝突性外骨種とも呼ばれています。ボールを蹴る、ジャンプの着地などで足関節の背屈(つま先を上げる)などにより骨同士が衝突し骨が変形、損傷してしまう症状です。